Yチェアなどのペーパーコード 椅子 張り替え 修理 クリーニング

paper cord

ペーパーコード/編みの種類

大きく分けて2通りの編み方があります。
デンマーク語では、「KUVERT-FLET」と「PLAN-FLET」になります。この呼び方が一般的かどうかは不明ですが、このように呼んでいる場合もあります。


*Y チェアの編み方
  KUVERT-FLET (ENVELOPE-WEAVE ) 洋封筒の裏側のパターンに編む方法


*J.L.Mollerの編み方
  PLAN-FLET (LEVEL-WEAVE) 平らに編む方法






JL Mollerの編み方は、日本では「かのこ」編みと呼ばれている場合があります。しかし、「かのこ」=「鹿の子」で、「鹿の子模様」は、子鹿の斑点模様から来ています。鹿の子模様は絞り染めによってできる伝統的な模様ですが、「鹿の子編み」はその模様を模した編み方で、凸凹が特徴です。
JL Mollerの編み方は、表面に凸凹ができる点では「鹿の子」との共通性はあり、似ていなくもないですが、ちょっと違和感があります。日本語だと、「網代編み」や「目積み編み」の方が近いように思います。
(網代編み、目積み編みにも様々なパターンがあります。)

Y チェアの編み方

JL Mollerの編み方

鹿の子模様

網代編み

ペーパーコードの編み方

Yチェア/J39/J.L. Mollerを張っている画像をTIMELAPSEで撮ってみました。
あっという間に終わりますが、実際には45分-70分くらいかかっています。椅子によって変わります。
簡単に張っているように見えますが、緩まないように常に同じテンションをペーパーコードに掛けながら編みますので、集中力が必要です。


Yチェア/J.L. Moller/J39の 張り替え動画(TIMELAPSE)はFacebook pageでごらんください。
LinkIconpapercord.jp by sim design

Yチェアの編み方

Yチェアの編み方には、大きく分けて2種類の方法があります。
それは、ペーパーコードの通し方の違いです。Yチェアの場合、ペーパーコードは、表面・裏面・中の3層構造になります。また、Y チェアの座面を構成している部材は4本あります。フロントサポート/バックサポート/左右のサイドサポートの4本です。その4本の貫にコードを渡しながら編むのですが、3層の真中に入って隠れて見えなくなる部分のコードは同一平面上に並びます。すなわち、フロントサポートとバックサポートの上部面、左右のサイドバーの下部面、を延長した平面上に3層構造の真中に入るコードが並びます。
フレームを見ると部材が1本分ずれています。これは、ホゾの長さを十分にとる為の工夫でもありますが、ペーパーコードを編む為には適した構造になっています。前後左右の座面の枠が同一平面上になっている座面の場合、編み始めのペーパーコードの交点のラインが歪みやすくなります。


方法1:
フロントサポートの上部からバックバーの上部、サイドサポートの下部から反対側のサイドバーの下部へコードを通してゆく方法。


方法2:
フロントサポートの下部からバックサポートの上部、サイドサポートの下部から反対側のサイドサポートの上部へコードを通してゆく方法。



どちらが主流かといえば、2の方法です。1は10年以上前のYチェアによく見られましたが、現在は、ほぼ100%が2の方法です。1の利点は、比較的、仕上がりのラインを整えやすく、コードが自然と平面上に並ぶので、初心者でも編みやすい(?)かもしれません。ただ、前後/左右に渡したコードを引っ張ると簡単にずれてしまうという欠点があります。とは言え、しっかりとテンションを保って編みさえすれば、耐久性はどちらも変わりません。

また、小さな違いですが、編み始めの段階で、ペーパーコードを留めるクギ(現在はステープル)の本数を減らす為にサイドサポートに巻き付ける方法もあります。その場合でも1/2どちらの方法でも編むことができます。(上記写真)


他にも、単にサイドサポートに最初の1週目だけ巻き付ける場合もあります。これは、編む人の工夫によりそのようになっています。最初に1回多く巻くことで、自然と横に渡すコードをより多くするように意識が働くので、力の入れ方の癖をその人なりに考えた、きれいに隙間なく張る為の工夫のようです。
ただ、フレームの形状によっては、ペーパーコードの隙間ができない様にする為に、巻き付けることが必要になる場合もあります。

フロントバーに巻き付けない編み方

Y チェアを見ると、フロントサポートの左右にペーパーコードが巻き付けられていますが、それは、編み始める最初の段階で、バックサポートの幅にフロントサポートの幅を合わせる為に巻き付けられたものです。
その行程を、別の方法で置き換えると、仕上がりが従来の見慣れたYチェアとは、 また違った表情になります。Fritz Hansen社のチャーチチェア(クリントのデザイン 写真1)がそれです。
このチャーチチェアのフレームは、写真2の様にサイドサポートの形状もこの編み方がしやすいような形状になっています。(アームチェアの場合は、この座枠にアームの支えが付けられる為、ペーパーコードを差し込む溝があります。その為にも太さが必要です。)
写真1 写真2 

Yチェアのフレームは、そのような形状になっていませんので、最初に巻き付ける方が編みやすくなっています。とは言え、同じ様に張ることはできます。(写真3) 

写真3